2009年10月27日

自由の島へ

ここはタイランド


バンコクのエカマイバスターミナルからガバメントバスに乗換え5時間超、一路タイ南東部の島、コ・チャーンへ。

この島は、観光地としてはまだあまりポピュラーではなく、ましてや日本人はほとんどいないらしい。
島に向かうフェリーの中には、スースケースを引きずったありきたりの観光客の姿はなく、バックパックを背負った旅人の異国の言葉が響いている。

島に着いた僕達はソンテオというピックアップトラックの荷台を改造した乗り合いタクシーに乗換え、日本から予約しておいたホテルへ向かう。

向かいに一人で乗っていた白人男性は、途中のビーチでソンテオを降りた。

「一人旅かな?」

と思ったが、その男性は待っていたガールフレンドと強くハグをした。

ここは自由の島 コ・チャーン

島の交通手段はおもにレンタルバイク。もちろんノーヘル無免許飲酒okである。(法律的には多分okではない。)
そして、田舎の島であるため、犯罪は皆無に近いらしい。

ホテルに到着後、海に突き出したレストランで食事を。これがやたらと口に合う。東南アジアのビールはあっさりしていて、バドワイザーを少し甘くしたような感じ。
スパーシーな料理にはぴったりだ。

その後、レンタルバイクを借りて島中を走り回る。腹が減ったら食堂で飯を食い、のどかが沸いたら酒を飲む。気が向いたら人のいない海に入り疲れたら寝る。

海に沈む夕日は日本と何も変わらない。でもここでは全てが違っていた。

時間の流れが恐ろしく遅く、その流れに逆らわず人々は微笑みながら暮らしている。

ここは自由の島 コ・チャーン

ルールに縛られた社会生活に慣れてしまった僕に、哲学者ソクラテスは語りかける。

「自分が何も知らない事を知れ。」

僕達の世界理解はいつの時代も完全ではなく、その方程式から生まれた答えも常に完全ではない。

だからこそ人は自分の意思に従って生きなければならない。

この島の人々の生き方や、水平線に沈む夕日は僕のリセットボタンを押したようだ。

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2009年10月23日

水に浮かぶ村へ

シャムが操るトゥクトゥクに揺られる。


遺跡の町シュムリアップを離れるに比例して荒れていく未舗装道路に揺られ、雨季の木漏れ日のような日差しの中、一路トンレサップ湖へ。


トンレサップ湖は雨期と乾期でその大きさが大きく異なり、雨期は乾期の3倍もの大きさになるらしい。
現在は雨季なのであたり一面水浸しである。

湖まで来てただ眺めて帰っては、くるくる寿司で寿司を取らないようなものだ。
僕達はボートクルーズに参加する事にした。

一人20$という高額な料金を支払いボートに乗る。
ガイドはなまった英語を話す少年、名前はアレックスといいトカゲ顔18歳だ。
トンレサップ湖周辺は雨季になると冠水するため、高床式住居か船を住宅にして村人が暮らしており、その数は想像も出来ないほどおびただしい。

「ここまだ河。あそこから湖」とアレックスがしきりに説明してくれる。
このアレックスという少年は、普段は学校に通っていて、学費が月20$かかるらしい。
だから休みの日はガイドとして働いているのだという。

湖の上には、住居を始め教会や学校、食堂やみやげ物やなど様々な施設が整っており、予想通り完全に観光化して複雑な気分・・・

アレックスは船を一つの住居につけ、「ちょっと見て行け」という。無抵抗に駄菓子屋のようなところに連れてこられた僕、「コラコラまだお腹は減っていないよ」と思ったその時、店員がこういった。

「これ、学校の子供達に寄付しろ・・・」

???

よく見るとお菓子が数十個単位でしか売っていないではないか。

しかも安いシリーズで5$

「ふざけんじゃねー」

この国の平均月収は70$。

完全にぼったくりである。

そもそも寄付とは強制的なものではないはず。しかも観光客みんながお菓子ばっか子供に食べさせると、若年成人病になるのではないのか?

これを理由に店員をスルー、アレックスに船を出させる。

その後もたらいに乗った少年達に「1$プリーズ」とたかられ、大人たちも完全に演技じみた物乞いをしているので一気にテンションが下がる。

あげくの果てにはガイドのアレックスが「学費が足りねーからチップくれ」と言い出す始末・・・

「トカゲ・・・お前ホントは学校なんか行ってねーだろ」

廣瀬幻滅・・・

いや待て、腹立たしい出来事を初めから外の世界のせいにするのは人間の良くない癖だ、まずは何故腹が立ったのか自分の観念に問いかける必要がある。

その感情を作り出したのは、紛れもなく自分自身なのだから・・・

人のせいにする前に、まずは自分を変えればいい。

そして僕はトカゲ野郎・・・いやっアレックスに笑顔で1$手渡した。



アレックス 「イッツ スモールチップ・・・」



・・・殴ってもいいですか・・・



その後も付近の遺跡に行くと、田舎のヤンキーに絡まれそうになったり、POLICEと書いた帽子を被ったPOLICEではない兄ちゃんに後つけられたり・・・

間違いなくここの人たちは観光客からどうにかお金をぼったくろうと必死な様子が伺える。

気持ちは分からなくもないが、それを続けるにつれいずれ観光客は減っていくだろう・・・


僕達の帰りを待つドライバーのシャムは真っ先に僕達を見つけてはるか遠くから手を振ってくれる。「待たせて悪いね」と言うとハニカミながら、「とんでもないよ、僕の仕事だから」と言う。
毎晩夕食の心配をしてくれたり、洗濯の世話をしてくれたり・・・


この国はの人たちは、良い人とそうでない人のコントラストがあまりにも激しい・・・

シャムとの別れの際 

「もしシャムが日本に来る事があったら、僕の車で君を案内するよ」

つたない英語で僕がそう言うとシャムがこう返す

「日本は物価が高いから行けないよ・・・でももし行く事が出来たらよろしく頼む。もしもう一度ここに来る事があったら必ず僕に教えてくれ」

「もちろんだ。」

僅かな可能性しかない会話であるが、そんな会話にお互い笑みがこぼれる。

「また会う日まで GOODLUCK マイフレンド・・・」

そう言いあって笑顔で大きく手を振った。



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2009年10月15日

遺跡の街へ

カンボジアはアンコール遺跡群へ。

150年ほど前、歴史で言えばつい最近フランスの探検家によって発見されたこの遺跡は、数百年間密林の中でそっと息を潜めていた。

カンボジアの悲しい時代が終わり、一般人が気軽に立ち入れるようになったのはつい最近らしい。

アンコール遺跡群へ向かうとまず目に入るのは、ヒンドゥー教の巨大寺院アンコールワットだ、その姿が見えた刹那鳥肌が立つほどの壮大さ。

参道で遊んでいた子供達に「写真撮っていーか?」と聞くと、快心の笑顔でレンズに向かってポーズをきめる。

「この子達、いい子。」

と思った瞬間「マネープリーズ、1$プリーズ」とたかられ、「いい子」から「クソガキ」にレベルアップ。

おやつにとっておいたオレオを松坂風に投げつけダッシュで逃げる。

芸能界の皆さん・・・ここにはいろんな意味で学校が必要です・・・


アンコールワットの内部に入ると、人が創り上げたとは思えぬ迫力と精密さに驚かされる。

石組みの隙間は髪の毛1本通さない程に精密に組まれており、彫刻は時代を超えて生き生きと美しい表情で僕に微笑みかける。

「こ・・・これは・・・ビックリドンキーの店内を越えている・・・シンジラレナーイ!!」

そんな事を言いながら隅々まで見惚れてしまった。



2日間でアンコール遺跡群を無意味に制覇し、「どこか穴場はないか?」と旅のドライバーを務めてくれたシャムに尋ねると、「ベンメリアていう人の手があまり入っていないデカイ遺跡あるよ、2時間くらいかかるけど」と言う。

そして、なんとその「ベンメリア」は宮崎駿先生の天空の城ラピュタのモデルになった遺跡らしく、東のアンコールワットと呼ばれ、かなりアツイらしい。

宿に帰って、旅のバイブル「地球の歩き方」を読むとこう書いてあった。

「シュムリアップからの道中に山賊が出ます。」
「付近には地雷が埋まっているのでガイドをつけましょう。」

・・・さっ・・・山賊・・・

これは僕の推測であるが、人気のない道中に田舎のチーマーみたいな連中があらわれ、銃ちらつかせて「金だせコラァ」と脅されるに違いない。

こうなると山賊というか外国のカツアゲである。

今回は一人ではないのでさすがにやめておこう・・・

そして、僕らは翌日トンレサップ湖へと向かった。

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2009年10月03日

対照

18年間寄り添って生きた愛犬「パクちゃん」がこの世界から旅立ち、その翌日に結婚式を挙げさせていただきました。


悲しい出来事と嬉しい出来事は決して打ち消しあう事はなく、あるようにそこにある。

それは決して同時に存在する事はなく、時に悲しくあり、時に嬉しくある。

そんな情緒不安定なさなか、奥さんになった人とバックパックを背負って旅に出ました。

異国の空は、心模様を写すように時に晴れ、時に突然の雨が降ったり
またはタイダイ模様の雲に覆われたり目まぐるしく表情を変えていた。

そんな旅の模様は次の機会に。


結婚を祝って頂いたみなさん、逝ってしまった家族、本当に感謝しています。

限りある身体と、限りない魂にさまざまな思いを詰め込んで、これからも歩いていこうと思います。


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posted by YO-HEY!! at 23:31| 兵庫 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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